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【116】 赤ちゃんのいるお母さんへ2
25.11.15.

 赤ちゃん育ては想像以上に大変なことですが、多くの母親は、子どものために我慢することを当たり前のことと思いがちです。いとおしいわが子のためなら犠牲もいとわないのです。
 ところが、母親とはいっても普通の人間ですから、心にも体にも限界があり、無理が続けば心身ともに傷んで、疲れ切って笑うこともできない母親になってしまいます。マタニティ・ブルーなんて言葉もあります。
 赤ちゃんが本当に欲するのは笑顔の母親です。どんなに我慢してあれこれ世話をしてくれるよりも、母親には笑っていて欲しいのです。そのために必要なことは"手抜き"です。"手抜き"というと聞こえが悪いですが、子育てを合理化して必要最低限の仕事量に抑えるという意味です。

・・"手抜き"の第一は、
助けてくれる人の助けは、多少ずうずうしいかなと思っても遠慮しないことです。多少のいやみにも耐えて、(赤ちゃんに笑顔でいるためだから・・)と心ひそかに思っていて下さい。赤ちゃんを、誰かに預かってもらって母親一人外出するのは、リフレッシュにとても有効です。助けてくれる適任者は、父親である夫ですが、これには少々コツが要ります。父親だって仕事で疲れているので、こちらが一方的に疲れていると言わないこと、「父親なんだから手伝ってよ」と言うのは禁句です。男というのは精神的に幼いので下手に出るほうが効果的です。「疲れているのにご免ね、・・してくれると本当に助かるわ」

・・"手抜き"の第二。
周囲の人々は、よりよい子育てのために色々なアドバイスをくれるはずですが、仕事が増える忠告は無視して、仕事を減らす忠告には耳を傾けることをお勧めします。育児書も色々な忠告の宝庫ですが、印刷物だからといって鵜呑みにしないで下さい。根拠があいまいなことだって少なくないからです。すべての答えは赤ちゃんがもっている、と考えておくのがコツ。一般論として、赤ちゃんが喜ぶ方が正しいと思っていればいいのです。

・・"手抜き"の第三は、
泣かせる子育てです。赤ちゃんを少しも泣かせてはいけないと思っている母親は赤ちゃんの泣き声に翻弄されます。実は赤ちゃん、たいした問題でもないのによく泣きます。大きな声で泣いているのなら、一応、おっぱい、おむつ、抱っこ、暑さへの対応をとってみてうまくゆかなかったら、それ以上手を出さず見ていればいいのです。(泣かせてもいい)そんな気持ちを育てていると、色々な場面で少しだけ楽になるはずです。母親の笑顔のために泣かせているのなら、サイレント・ベビーという無反応の赤ちゃんにはなりません。

・・上手に手を抜いて
できた時間の使い方は、眠れるときには短時間でもとにかく寝ること。うたたねは20分程度でも疲れた脳をリフレッシュしてくれます。脳が休まれば、マイナス思考になるリスクがそれだけ減って、笑うチャンスがそれだけ増えます。眠れなければ、誰とでもよいから会話できる相手と話すことです。買い物なども話すチャンスと考えましょう。

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【115】 赤ちゃんのいるお母さんへ
25.11.08.

 生まれたてのわが子を腕に抱く母親、この上ない幸せを感じる一方で一抹の不安もぬぐえないはずです。(どう育てていいか分からない!)おっぱいを上げ、おむつを替え、お風呂に入れて・・することはだいたい分かっていても、赤ちゃんと一緒に一日中を過ごしてみれば、(どうすればいいの?)ということばかりでしょう。

・・赤ちゃんと一緒なのに寂しい。
赤ちゃんはあやせば笑ってとても可愛いのですが、何か話しかけても言葉を返してくれませんし、時には一方的に泣くばかりで言葉が通じない赤ちゃんに、多くの母親は孤立感を感じるようです。じっと赤ちゃんを観察していれば、母親の表情や言葉に微妙な反応をするのが分かりますが、そればかりの交流では母親の気持ちを和らげてくれるほどの力はありません。

・・誰かとしゃべりたい!
そんな母親にとってこれは切実な願いですが、核家族化が進んでいる今日では、家の中に話し相手のいない母親も少なくありません。昔からの友人がいても子育ての愚痴を親身に聴けるのは同じ子育ての苦労をしている人くらい。近くの産科で出産した時は、ちょうど月齢の合った赤ちゃんをかかえる母親と交友関係をもつのがよいチャンスです。また、せめて夫との会話と思っても、年齢的には仕事に熱中しなくてはならない時期であり、残業、出張ばかりと言う方も少なくありません。

・・子育てを楽しめない。
「子育てを楽しんでくださいね」などと言われて真に受けてはいけません。楽しめないと悩む母親さえいますが、子育てはとても(つらい!)と思うくらいで普通なのです。これまでほとんど自分のために使っていた時間を赤ちゃんに奪われる上に、その仕事量と言ったら半端ではありませんから、母親にかかるストレスは相当なものになります。だからといって、どんなにつらさを訴えたところで、「子育てってそんなものよ」と周囲の言葉は意外と冷たいものです。

・・泣き止まない赤ちゃん。
泣き方で、空腹、不快、痛み、眠いなどを聞き分けられるベビーシッターがいるようですが、私たちでも注意しているといくつかは分かります。何をやっても泣き止まない時、一つのお勧めは裸にすること、赤ちゃんは意外なくらい暑がりですから、泣いてますます暑くなり悪循環に陥ることがあります。途方に暮れた時はクリニックを受診するのも一手。病的な問題でないと分かるだけでも安心ですし、この泣き方なら様子をみていても大丈夫、とだんだんわかるようになります。外来でニコニコ笑う赤ちゃんに不満そうなは母親。「家では激しく泣いていたんです」赤ちゃんは飽きっぽく同じ部屋と同じ顔に飽きてしまうのかもしれません。

・・どんな対応をとればよいでしょうか。
頼れる人には誰でも頼る、話せる相手とは誰とでも話す、眠れるときはできるだけ寝る、時には赤ちゃんと距離をおく、自分の仕事が増える忠告は無視する、育児書を鵜呑みにしない、泣かせる子育てを試みる、などありますがその詳細は次回おしゃべりします。

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