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【111】 2013/2014インフルエンザワクチンの話
25.10.3.

 いよいよインフルエンザワクチンの季節がやってきました。いくつかトピックスがありますのでおしゃべりします。

・・「今年のインフルエンザワクチンは
Aに効くのですか、Bに効くのですか」と毎年質問されます。実は、インフルエンザワクチンはA2株とB1株に対する三種混合ワクチンで、株の種類には毎年検討が加えられます(最近のA1株は以前の新型です)。ですから、「早々とインフルにかかったのですが接種しなくていいですか」という質問には「いいえ」と答えます。なお、WHO(国際保健機関)は、4価のワクチンを推奨し始めています。

・・インフルエンザワクチンには、
複数回分が1ビンに入っていて接種ごとに注射器で吸って使うものと、注射器の中にすでに入っていてそのまま接種できるものとあります。複数回に分けて使うものはそれだけ細菌汚染するリスクが高いので保存剤としてチメロサール(エチル水銀)が含まれています(一部フリーのものは入手困難)。
 当院では、HPで「当院のワクチンはすべてチメロサールを含んでいません」と謳っている手前、注射器に入ったタイプのチメロサールフリーのワクチンを使用しています。その分、高価です。

・・CDC(米国疾病予防管理センター)の
HPには「チメロサールと2013-2014季節型インフルエンザワクチン」と題するQ&Aがのっていますが、一応"安全"と書きつつも歯切れの悪さはこれまで通りです。2001年以降FDA(米国食品医薬品局)は子どもに使うワクチンでチメロサールを含むものは認可していないし、CDCは6歳未満の子どもに使うワクチンは(インフルエンザワクチンを例外に)チメロサールフリーであることを推奨している、と書かれています。安全なのになぜ?は、野暮な疑問。

・・米国製「フルミスト」
といわれる4価・経鼻インフルエンザワクチン(A2株、B2株)を、かつての不活化ポリオワクチンのように個人輸入して接種している医療機関があるようです。接種可能年齢:2〜49歳、接種回数1回、鼻腔に噴霧するタイプなので注射と違い鼻粘膜にも免疫ができますが、厚労省は承認していません。経鼻インフルエンザワクチンは、わが国でも以前より開発中で早く発売されることを願っています。

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【110】 秋の花粉症
25.9.26.

 高温多湿のバンコクのような夏もようやく終わり、秋の花粉が飛び始めています。

・・涼しくなって
風邪をひいたみたいです、そんな風にいって来院する方が増えています。ところが、診察するとノドにウイルスが感染した所見がない方も意外に多いのです。「ウイルスによる風邪ではないようですね」「もしかして花粉症でしょうか」

・・秋の花粉症は
あまり大騒ぎされないので、知らない方も多いのですが、ブタクサ、ヨモギ、セイタカアワダチソウなどキク科の雑草の花粉が原因で起こります。もっとも、スギやヒノキ花粉がキロ単位で飛ぶのに対し、ブタクサなどは飛んでも数百メートルがせいぜいですから広範囲に飛散することはありません。

・・ですから、予防法も
春の花粉症とは違い、とにかく雑草の生えていそうな原っぱや公園などに近づかないのが一番ということになります。避けようがない場合は、ゴーグルやマスクはもちろん有効です。

・・症状は、
春の花粉症と同様で、鼻汁、くしゃみ、目のかゆみが主ですが、花粉症皮膚炎は秋にも起こりますから要注意です。目の周り、首筋、耳などに出やすく、こすって皮膚を傷めるとますます花粉の刺激を受けやすくなります。

・・治療は、
鼻汁やくしゃみや目のかゆみには抗アレルギー剤の内服や点鼻薬・点眼薬を、皮膚炎にはステロイドなどの軟膏を用いますが、何より大切なのは、粘膜や皮膚についた花粉は洗い落としてしまうことです(参照おしゃべり84鼻洗い)。花粉がついたまま薬を使っても、体はその花粉を排除しようと鼻汁などの分泌物を作り続けます。出はじめたらティッシュ1箱なんてムダ遣いは止めましょう。

・・風邪との違いは、
ノドをみれば分かりますが、体調がよく、食欲もあるのに、風邪症状ばかりが長引くときは、花粉症かな?と疑ってみてください。血液検査によって何の花粉症であるか分かりますが、毎年起こる、ある時期になると治る、雑草を避けていると起こらないなどからも推測できます。

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【109】 13価肺炎球菌ワクチンについて
25.9.19.

 先日、厚労省より、25年11月1日から7価肺炎球菌ワクチンを13価肺炎球菌ワクチンに一斉に切り替える旨の通達がありました。

・・接種者の方に
手続き上の変更はありません。平成25年11月1日以降に接種すれば自動的に13価ワクチンが用いられることになるだけです。7価から13価に変わることで、より多くの種類の菌に免疫がつくことになります。
 これまでの7価で重症な肺炎球菌感染症の約37%、追加される6価で約30%がカバーされるといいますから、なかなかのものです。事前の調査によると、その変更に伴う副作用の増加などは見られていないようです。

・・そんなによいものなら
11月1日を待ちたいという方もいるはずですが、通常通り2か月から接種を始め予定通り進めることをお勧めします。肺炎球菌による髄膜炎などは生半可な病気ではありませんから、何よりも早く免疫をつけ始めたいのが一つの理由で、もう一つは、全4回の接種のうち1回でも13価が入っていれば、追加された6価の免疫効果が期待できることが分かっているからです。(多少11月1日以降に照準を定めたスケジューリングはOK)

・・問題は、
初回接種3回を終えて追加接種を待っている方です。できれば、追加接種1回を13価にしたいところですが、厚労省は、平成25年11月1日に1歳6か月未満の方(平成24年5月1日以降の出生)は13価の導入を待つことも選択肢と考えられる、としています。もっとも、・・「体調を崩していました。だめでしたら7価でいいので打って下さい」という方にはどう答えるのでしょう(笑)。なお、肺炎球菌・定期(無料)接種対象者は生後2か月から5歳に至る(4歳台)までとされています。

・・計4回のすべての接種
を終えているが、さらに13価を希望される方は最終接種から8週以上の間隔をあけて5回目の接種が可能ですが、あいにく任意(自費)接種扱いとなります。副作用が出た場合の救済は受けられます。

・・蛇足ながら、
肺炎球菌ワクチンの接種可能年齢上限が9歳以下となっていましたが、13価導入に伴い5歳以下に変更になりました。まーややこしい・・ですね。

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