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【105】 先天性股関節脱臼
25.8.22.

・・先天性股関節脱臼
 赤ちゃんの股関節がはずれたりずれたり(脱臼)する病気で、先天性とはいうものの8割以上は生まれてから脱臼すると言われています。
 股関節は足をスムーズに動かす大切な関節ですから、放っておくと将来的に歩行の異常をきたすことになりかねないので、早期予防、早期発見・治療が大切になります。

・・発生率
 昔は1000人に20人くらいでしたが最近は1000人に1人くらいと大幅に減少しています。女児のほうが男児より5〜10倍なりやすいといわれています。

・・早期予防
 ポイントは両足をまっすぐ伸ばさないこと。もともと赤ちゃんの足は蛙のように広げて曲がっているのが自然な状態なので、まっすぐにすると股関節に不要な力がかかり外れやすくなるのです。
 おむつを替えるとき片手で両足をもたずに腰に手を当てて替えること、抱っこする時両足をまとめて抱っこしないことが大切です。両足の間に肘をいれるとか、両足を広げた状態で親の体に押しつけるようにして抱っこします。

・・増加傾向
 大幅に減少してきていたのに、最近増加傾向にあるという話があります。昔の巻きおむつ方式から股おむつ方式・紙おむつになって減少したものの、スリングといわれる抱っこヒモの流行で増加し始めているというのです。スリングを使う時は、赤ちゃんの両足を蛙の足ように広げて使うことをお忘れなく(特に父親に使ってもらう時)。

・・早期発見
 比較的分かりやすいポイントは、太ももやお尻のひだに左右差がないかどうか、軽く足を延ばしてみて足の長さに左右差がないか、上向きに自然に寝かせた状態で曲った膝の高さに左右差がないか、上向きに曲った両膝を外側に広げたときちゃんと広がるかどうか。ご心配な方はチェックしてみてください。

・・チャンス

 最近は、生後6週〜2か月から予防接種が始まり、病気でもないのに小児科医と接触するわけで、こんなチャンスを逃す手はありません(上手にお願いしてみてください)。

・・疑われたら
 (小児)整形外科を受診し、股関節のレントゲンを撮って診断を確定し、装具を3〜4ヵ月つけて関節を矯正することになります。ずれている(亜脱臼)場合でほぼ100%、はずれている(完全脱臼)で80〜90%治癒するといわれています。

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【104】 クラゲ刺傷について
25.8.14.
 
 立秋も過ぎ、海には土用波が立つ頃になりました。
 土用波といって頭に浮かぶのはクラゲ。過去に刺されたことのある方はあの痛みの記憶が今も消えずにいると思います。もちろん、私も刺されました。

・・・もし海に行ったら、
クラゲ侵入防止ネットがあればよいのですが、少なくとも、周りで刺された人のいる海には入らないのが一番の予防です。特に乳幼児は、そうした海にけっして入れないようにしましょう。過去、沖縄ではハブクラゲという毒クラゲで複数の小児が亡くなっています。海外の海にはさらに毒性の強いクラゲがいます。

・・・日本のクラゲで、
刺傷が多いのはカツオノエボシ(触手が青)とアンドンクラゲで、見分けのつく方もいると思いますが、それ以外のクラゲが安全という訳ではありません。刺されて痛くなくてもなんらかの毒素は注入されますから、面白半分に触らないほうがよいでしょう。

・・・刺されてしまったら、
 クラゲの触手を取り除く→タオル、手袋、ティッシュなどで行います。
 たっぷり酢をかける→アンドンクラゲやハブクラゲに有効です。
 冷やすかぬるま湯で温める→必須ではなく、気持ちよい方を試します、
 砂などでこすらない→クラゲの触手から毒素がさらに注入されます。
 素手で触らない→手まで刺されることになります
 真水で洗わない→触手を刺激することになります、海水は○。
 応急処置が終わったら、海の近くの医療機関を受診→クラゲ刺傷に慣れています。

・・・医療機関がない場合、
 風邪薬を内服→抗ヒスタミン剤を含むことが多く、症状の改善が期待できます。
 かゆみ止めやステロイド軟膏を塗る→レスタミン軟膏、リンデロンVG軟膏など
 カロナール(鎮痛解熱剤)を内服→刺傷の痛みに有効です。
(海に行くときは、以上の薬は携帯しておいた方が無難です)
 刺傷から何時間か経って全身の症状が現れる場合もありますから、医療機関と早めの接触を考えて下さい。

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【103】 同時接種について3
25.8.7.
 
 当院では、
相変わらずワクチンの同時接種について、
・初回ワクチン同士の同時接種は行わない、
・肺炎球菌ワクチンについては他のワクチンとの同時接種は行わない、
こんなルールを原則としています。
ちょっとかたくなかな、と思いつつも足をもう一歩前に踏み出せずにいます。
・・・
 現在、
 厚労省のHPで、同時接種でどのような副反応が、どんな頻度で起っているか見ることができます。
 平成25年6月に行われた、予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会の配布資料です。
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000034g8f.html
 多いと考えるか、たいしたことはないと考えるか。死亡例の報告頻度は、ヒブワクチンで10万接種当たり0.25〜0.26、小児用肺炎球菌ワクチンで10万接種当たり0.10〜0.16であり、急ぎ検討が必要とされる10万接種当たり0.5を下回っている、と解説がついています。
・・・
 ただ、
ヒブとプレベナーワクチンの同時接種を中心に接種後の死亡例が出ていることは事実であり、死亡例のみならず重篤副作用例も多くあることから、もう少しの間事態を観察する必要を感じます。
 当院を受診した乳児が、他院での同時接種当日の夜に呼吸停止を起こしたという話もありました。
 副反応検討部会の報告については、今後も目をこらしてゆくつもりでいます。
・・・
 ところで、
「他の医療機関では同時接種を普通にしていますが、なぜ先生のところはなさらないのですか」という質問をしばしば受けます。考えてみれば私が慎重すぎるせいでもあり、同時接種の副反応を納得の上で希望されるのであれば接種希望に応じようと思っています。

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