93. 男女の差

【本当の平等】
 近年、男女の平等が叫ばれています。よい風潮だと思うのですが、しばしば、男女同等と勘違いしている場合があるのは残念です。
 男性と女性とでは、体も心も、それぞれに異なった特性をもつ訳で、その同等ではない特性を互いに大切にし、平等に認めあうことこそ、本当の意味の男女平等、と言えるでしょう。

【女性は現実的】
 男性は右脳優位に考え、女性は左脳優位に考えることが、科学的に証明される時代になりました。
 右脳の特徴は、ひらめき的で無意識的思考、左脳の特徴は、論理的で意識的思考であると言われ、女性の方が、より現実的な考え方をすることが分ります。

【男性はリーダーシップ】
 また、男女のもつ特性の差として、母性と父性があります。母性は、子を守り、受け容れようとする特性であり、父性は、家族に対し大局的なリーダーシップを示す特性と言えます。

【父との来院】
 Kさんは、中学3年生。中学2年生の2学期に、何気なく始めたダイエットをきっかけに、食事をまともに摂ることができなくなりました。体重は極端に減り、体調不良から、学校へ行くこともできなくなった、と父親と一緒に来院しました。
「今日、お母さまはどうかなさったのですか?」
 小さな違和感を感じて質問してみました。思春期外来を訪れる子どものほとんどは、普通、母親と一緒だからです。
「Kが母親と一緒に歩きたくない、というものですから」

【母を拒絶】
 父親と面談しました。
 Kさんが幼稚園の頃、妹が生れ、それ以来、父親の趣味に付き合って外出するうち、いつの間にか、父とKさん、母と妹という構図が出来上がってしまったこと。中学校に入学した頃からは、母親をはっきりと拒絶するようになった、と言うことでした。

【親による受容】
 拒食症の迷路に迷った子どもが必要とするのは、親による受容。父親にも受容能力はありますが、しばしば不安定で、できれば母親の持続的な受容姿勢が望ましいところです。
 Kさんが立ち直るまでには、ご両親を交えて、3年近い月日が必要でした。
次回は、「第六感」

「東葛まいにち」掲載記事より
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