71. 思春期とクスリ


【クスリの種類】
 クスリには、症状を和らげるクスリ、病気の原因をとり除くクスリ、病気を予防するクスリなど、色々な種類があり、目的によってその使い方が違います。
 たとえば、解熱剤は、症状を和らげるクスリなので、症状が軽ければ止められますが、抗生物質は、原因(病原菌)をとり除くクスリなので、症状が軽くなっても、指示通りに服用します。


【飲まないクスリ】
 中学2年生のM君。朝、登校前に、お腹が痛むことが1ヶ月以上も続き、近くの病院で、起立性調節障害と診断され、クスリをもらいました。
「飲み始めの頃には、少し良かったのですが、最近、『あまり効かない』と言ってクスリを飲まず、学校も休みがちです」と、母親。
 病院で受けた血液検査、レントゲン検査、超音波検査に異常はなかった、というお話でした。
「やはり、おクスリは飲んだ方がよろしいのですね?」
「・・・」
「お腹が痛いことで、不登校にでもなったら大変ですから、先生からも、おクスリを飲むように言って下さいませんか?」


【出来ない相談】
 それは、出来ない相談。クスリを飲むか飲まないかは、すでに子どもの裁量に任すべき年齢。
 また、腹痛が原因で不登校になる、という考えは、まことしやかではあるものの、こうした場合、腹痛は不登校の初期症状、と考えるほうが自然です。
 人間誰しも不快な症状があれば、何とか治したい、と思うもの。その本人が、効かない、飲みたくない、というクスリを無理強いするのは、余計なお世話。


【クスリは、納得の上で】
 もちろん、クスリによっては、何週間か飲み続けて初めて効果が現れるクスリもありますから、本人がクスリの特徴について十分納得しておくことが大切です。
 思春期の子どもとはいえ、納得さえすれば、自分の力でクスリを連用することは、けっして難しいことではありません。
 医療機関でクスリをもらった時、クスリのタイプ、服用法、中止の是非など、クスリの特徴について、医師から十分な説明を受けておきたいものです。
 次回は、「強迫性障害」について

「東葛まいにち」掲載記事より
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