25. 子どもの要求

【受け入れのサイン】
 受容の過程.親の受け入れ姿勢を敏感に感じとった子供たちは,色々な要求を突きつけてきます.まるで親を試すような色々な要求は好ましいサイン.
 それへの正しい対応は,すべての要求に応じること.だだし,このやり方には,親の側にそれなりの決意が必要です.中途半端なやり方では,事態を更に悪くすることもあります.

【100%信じる】
 受け入れの基本は,子供を100%信じること.ああしなさい,こうしなさいと指示した後,あとは100%あなたを信じて任せます,と言われても,誰も自分が信じられているとは思わないはずです.挙げ句の果ては,うまくゆけば,指示したものの手柄となり,失敗すれば,したものの責任になる.こんなおいしくない話に飛びつく子供はいません.
 要求には100%応じる.それも,無条件に,がポイントです.

【価値観の差】
 「新しいゲーム機が欲しい」はよくある要求のひとつ.親はつい,「古いのがあるじゃない.全然遊んでないじゃないの」と言いがちですが,子供の心の中は違います.(流行遅れのゲームなんかしたくない)

【子供の作戦】
 買い与えると,当初,子供たちは親の期待通りに遊びますが,すぐ飽きてしまいます.床に転がっているゲーム機を見て,「ほら,結局遊ばないじゃない」とつい怒ってしまう.ところが,これは子供の実に巧みな作戦(たぶん無意識の).
 ゲーム機を買ってもらった子供は,喜びと同時に,なにか気まずい気持ちをもっています.自分のわがままを通した結果だからです.で,親から叱られることで自分の罪を償い,消し去ろうとします.

【親子の攻防】
 一枚上手の親はその作戦にのりません.2〜3回,叱ることなく言いなりになっておけば,子供の要求は頓挫します.苦しくて,それ以上の要求ができないのです.そして,そう感じるだけの感性をもっているはずです
 「いくら買っても,次々とキリがないのですが」と言う母親がいます.その裏では,父親が,「そんなに甘やかしては,けじめがつかない」,「最低限のルールは守れ」と,母親の足を引っ張っていたりします.怒ってもらった子供は,ひとつ一つ罪の意識を解消して,次から次へと平気で要求し続けます.
 次回は,
思春期の感性について.

「東葛まいにち」平成10年8月22日号掲載記事より