11. 夜尿症

【おねしょの理由】
 5〜7月は林間学校シーズン.おねしょの患者さんが増えます.そこで,夜尿症のはなし.
 なぜ,おねしょをするのでしょうか.一番簡単な理由は,夜中におしっこができ過ぎてしまうから(多尿型),そして,膀胱がちっちゃいか,敏感過ぎて,たくさんのおしっこをためておけないから(膀胱型)です.むずかしい理由になると,ストレスがある,自立ができてない,などいろいろです.

【おねしょの調査】
 夜尿症ついてのおもしろい調査.ある幼稚園の園児の朝一番のおしっこを調べてみたら,色の濃いおしっこはおねしょ卒業組,反対に,薄いおしっこはおねしょ現役組だったそうです.なぜでしょう?
 答えは,濃いおしっこ→抗利尿ホルモンの分泌がよい→夜作られるおしっこの量が少ない→おねしょをしない,ということです.抗利尿ホルモンというのは,主に夜間,脳下垂体から分泌されるホルモンで,尿を少なくする役目をしています.このホルモンは睡眠と関係があり,眠りが深いほど多く分泌され,尿は濃く少なくなるのです.

【何がおしっこを増やすのか】
 尿が増える原因には,ホルモン分泌が少ない以外,水分の飲み過ぎをはじめ,塩分のとり過ぎも挙げられます.メロン,柿,梨など’体を冷やす’果物には利尿作用があり,おねしょの原因になることもあります.
 また,一度はおねしょから卒業していた子供が,下に弟や妹ができて再発したという話はよく耳にします.子供のこころのケアも大切そうです.

【おねしょの量が多いのは重症】
 S君は,小学校6年生.毎晩おねしょをして量も多いと,来院しました.「いつか治るだろうと放っておいたのですが,どこか悪いんでしょうか.小1の下の子はもうしないのに..」と母親.おねしょについての一通りの注意点をお話し,おねしょの量,朝一番の尿量,我慢尿量(どのくらい膀胱にためられるか)を調べてもらいました.翌週,S君のおねしょの量はとても多く,膀胱にためられる尿量は少ないことが分かりました.多尿型と膀胱型,二つの特徴をもった混合型と診断しました.
 早速,治療開始.飲み薬とおしっこの我慢訓練で経過をみることにしました.そして,2週間後,母親は「先生,2回しない日がありました.Sも本当に喜んでいました」とうれしそうでした.重症なS君としては上々の出だしなのです.
 次回は,
肥満について